虹の都へ

情けないあたし

柊くん――健人に、家まで送ってもらった。

「じゃあ、明日な」

ついたところで、健人が微笑んだ。

「さよなら」

あたしが言うと、健人は微笑みながらその場を去った。

彼の姿が見えなくなっても、あたしはその場に立ちつくしていた。

これで…これで、いいんだよ。

今さら、何悩んでるのよ。

あたしは健人とつきあうって決めたんだから。

もう、悩む必要なんかない。

そう言い聞かせると、中に入った。


「ただいまー…」

言ったところで、真っ暗だと言うことに気づいた。
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