【中編】まさかの恋



いやいや……。
最近の中3は、はっきり物言うね。
恥ずかしさってないんだろうか?
……ってオレも、約1年前同じ中3なんだけどさ。




「いや。オレ、彼女いっからさ」




そう。
オレには彼女がいる。
あっちから告ってきて付き合ったんだけど。
何だかオレは今まで。
長く続いた恋愛をした事がない。
今までいろんな人と付き合ったけどさ。
長くて……3ヵ月。




最初はオレだって好き。だと思って付き合う。
でも……、何か本気で好きになれなくて結局オレからフッてしまう。




いつだって本気。
だから相手をちゃんと好きになりたいし。
ちゃんと想ってあげたい。
でも続かない。
気持ちが冷めてるのに付き合うのも、相手が可哀想だから。
駄目だって思ったらオレはすぐに別れる。




はっきり言ってオレは……。
こんな自分が嫌だ。
オレはホントに人を好きになれるのかな。




ボーっと考えていると、レジの内側にいるオレの顔をメグがいきなり覗き込んできた。




「でもまた、別れようと思ってるんでしょ?」




何故……。
気付いてるんだ。
最近また今の彼女への気持ちが嘘のように冷めてしまって別れるつもり。




オレはギクッとして顔を引きつらせながら笑った。




「うっせぇよ。お前は勉強だけをしてろ」



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