希望の星
悠君は、あきれたようにあたしを見ていた。



「そっか。そんなに俺が嫌だったんだ」



その言葉が胸に刺さった。



違うよ。



嫌じゃない。



でも、なんか嫌なの。



こんなの。



「ごめんね?・・・あたし、悠君は嫌じゃないけど・・・だけど・・・」



ドカッ!!



クラスにいるみんなが、ビクッと体を振るわせた。



悠君は、机を蹴っていた。



「どっちなの?嫌なんでしょ?じゃあ、そういえばいいじゃん」



目をあわすことが出来ない。



怖いから。



「どっちも違う。あたしは・・・」



「ああもう!!もう、いいよ。俺、帰る。先生には、欠席って言っておけ!!」



悠君は、スクールバッグを持って、教室を出た。
< 189 / 237 >

この作品をシェア

pagetop