希望の星

2.さよならなんていわない

「明日香ちゃん、お焼香は済ませた?」



「はい」



「今日で最後・・・って思うと、悲しいわね」



「そうですね。でも、さよならなんていいません」



「そうよね。『さよなら』じゃなくて、『また逢おうね』だもんね」



「駿君は、強い人間ですから!」



「そうね、駿・・・強い人間だもんね」



「明日香、お待たせ」



「千鶴・・・」



向こうから、千鶴が走ってきた。



「それじゃ、今日はありがとうね」



「はい。では」



あたしは、駿君の家から出た。



光が差し込む。



死んだら、この光は二度と見れないのかな。



「眩しいね」



「そうだね」



「明日から、駿君が隣にいるって思うことにするね」
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