現実RPG2
困惑
「そこまでよ」


ルカは銃口をルイに構えたまま、ジリジリと近づいてくる。


「どこ行ってたんだ?」


ルカの姿に気づき、拓馬が呼び掛けた。


「それより、さっさとルイを殺しましょう」


と、ルカが引き金を引く。


「待ってくれ、ルカ!」


それを咄嗟に止める拓馬。


「何?」


「ルイの話……聞いてたか?」


「ええ、一部始終は」


「こいつの話は……本当なのか?」


「嘘に決まってるでしょ。あなた、1章でそれだけ騙されて、まだ懲りてないの?」


確かに、ルカの言う通りだ。9割、ルイはまた騙そうとしているだけに違いない。


でも……1割の確率で本当のことを言っているのだとしたら、どうする?


「でも、こいつの話は筋が通ってる。魔法が使える理由、1章で見た微かな記憶……」


「それは本当なのかもね。だけど、あなたの味方ではないわ」


ルカが言い終わったとき、ルイが口を開いた。


「……なるほど。全て繋がった。ルカ、お前が絡んでいやがったのか。拓馬が急に魔法を使えるようになった訳、親父が死んだ理由……ようするに、拓馬に俺の家を案内させた。そういうことだな」
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