Dangereuses hospital
あれから5年か…。

私はかつての、まだ甘さの残る高校生だった永瀬恭一の顔を思い出す。

あの頃に比べれば随分成長したけれど、まんまとダミーのアンプルに騙される辺りはまだまだだ。

私はこの天然痘ウイルスを手土産に、世界中のテロ組織を暗躍する。

警察や情報機関にとっては死に至る病でも、私にとっては金の卵を産む鶏。

大切に扱わなければならない。



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