青春ビート
そういった環境なら
ああいった条件でもまだ楽にできるだろうからな。
見た目からしたら浅雅はそう見えないが
人は見かけに寄らないんだ
俺の傷を手当てした時もそう。
傷を見るのも
手当てするのも
慣れっこだとでもいうかの様に
驚きもせず
淡々としていた
…―手当てされている中
じっと観察をしていたが
浅雅の目は
闇に包まれた瞳でもなく、
諦めたような瞳でもない、
光を宿した瞳でもなく、
勇気や希望に満ちた瞳でもない、
ただ"虚無""絶望"
それしか
なかった
.