ミッドナイト・スクール
「さ、行こうぜ」
「ああ」
二人は教室のある二階の廊下を歩きだした。
途中、問題の生徒会室の近くを通ったが、中から人の気配はなかった。

キーンコーンカーンコーン。

「ふー、やれやれ」
「おい和哉、起きろよ、起きろ」
「う、うーん、もう無理だあ、ムニャムニャ……」
「何が無理なんだ、おいっ、昼だそ昼!」
四時間目の科学の授業から爆睡をしている和哉は、未だに夢の中のようだ。
「あっ……だめだ……もう」
「起きろったら!」

ゲシッ!

「あいてっ!」
「まったく、昼休みがなくなっちゃうだろ」
「……うーん、くそー、イイ所で」
「何がイイ所だよ、イク所までイッちゃって困るのはお前だぞ。さあ、屋上に行こうぜ」
「先に行っててくれ、俺も気を鎮めてから行くよ」
「まったく」
信二は苦笑しながら和哉を残し、教室を出て行った。
和哉はしばらく立ち上がれない……いや、立っているのだが……動く事はまかりならない状態なのだ。
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