流星ワルツ

始まる音階、流れる旋律



<紫苑>



「待って待って!!おかしいでしょ!?」


春らしい穏やかな風が吹き抜ける河原には似つかわしくない大きな叫びが響き渡る。



「待ち合わせ…の1時間後に集合…だなんて」


あたしは隣に居る心の肩にもたれ掛かり、ブツブツ不満を言い続けた。そんなあたしを宥めるかのように心は頭を撫でてくれている。


「でも、最初に遅刻の連絡したの紫苑じゃね?」

痛いところを突かれ、口をつぐみ斜め前の流衣を睨んだ。



時刻は9時15分。入学式はとうに始まっており、きっと新しいクラスでのHRもそろそろだ。



「紫苑、でも入学式っていっても周りは知り合いばかりじゃない」

「…紫苑の言う“ドキドキ感”なんてねえだろ」


心と音弥の言葉にううー、と唸ると頭を撫でられると共に優しい声が降り注いだ。



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