呪 い サ イ ト

 ・・・優里は一体、何のことを言っているの……!?

 私はおぞましいものを見るような目で、笑みを浮かべている優里をみつめた。


「・・・そ、それってどういう―――」


 意味なの? と言いかけた時、救急隊員が担架を持って駆けつけて来た。寧々、幸恵、莉音の三人はその担架に乗せられ、プールを後にした。救急車へと運ばれて行くのだろう。


「寧々、幸恵、莉音……!」


 誰も私達が三人と一緒に来ていることを知らない。だから、病院まで付き添って行くこともできなかった。

 三人のことがとても心配なのに……。


「・・・お風呂、行くよ」


 優里はそう言って、更衣室へ歩いて行く。私は空っぽになったプールを名残惜しくみつめてから、優里について行った。

 それから、私と優里は一切口をきかなかった。私はなんだか優里が恐ろしくて話しかけることができなかったのだ。優里も私に話しかけることはなかった。

 本当は楽しいはずのプールが台無しだ。すっかり悲劇の舞台と化してしまった。

 これは誰のせい……? 優里が起こさせたことなの……? 
 そんなことをずっと考えていた。
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