男子敵対復讐令!


「お前らなんなんだよ?」


土まみれになった一条はあたしたちを睨む。


「あたしのこと覚えてない?」


一条はじっとあたしを見るが無言のまま。


「安堂奈津子だよ。」


目が大きく開く。


と同時に一条哲矢は笑う。



「奈津子か!久しぶり!」


「久しぶり。」


「全然分かんなかった。見違えるなぁ~。」


「そう?それは光栄だわ。」


「なぁ、俺とより戻さない?」


「ん?ごめん、今、幻聴聞こえたんだけど気のせいかな?」



あたしの皮肉に後ろで正木悠太が笑いをこらえる声が聞こえる。



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