神々と世界の狭間で
8.75 こころ
一人のクローンの少女の言葉。

「神様、見つけた。」

あの子は私にそう言った。


幼さ故に特に考え無しに言った言葉だったのだろう。

でも……。

それが事実なら少女は…これから生まれてくるクローン達は……救われるのだろうか。


人は神様に作られた…らしい。

私は…偶然かもしれないけど…愛羅に作られた。

創造主を神様とするんなら、私をクローンという人を作り出した愛羅が神様になる。

愛羅は私の中にいる。

私の中には愛羅の記憶がある。愛羅の想いがある。


それを父さんは記憶の遺伝と呼んだ。

でもね。それは正確には違うんだ。


父さんも綾も気づいてないのかな。

もしかしたら、気づいていても気づいてない振りをしてるのかな。


それはとっても不思議なことだから…。

もしかしたら私が私という定義の外にいってしまう事だから…。
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