野獣、時々、王子様。



「雄大も、ほら!」

私は雄大の口にメロンパンを押し込む。


「……うぅ」

あっ…。


「てめぇ」


「ご、ごごごごめんっ!ほんと、ごめん」


雄大がメロンパン嫌いなの、忘れてた……わけじゃないんだよ?


だけど……えへへ。
美味しいから、つい。つい、ね?


「……吐き気」


雄大は紅茶をぐいぐいと一気飲みしてしまった。



……そんなに嫌いなのね。
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