野獣、時々、王子様。




そういえば……。


あの後、みゆきに言えなかった。


言おうと思った。
思ったんだけど…無理だった。



だってみゆきが楽しそうに聞くんだもん。

『どうだった?』って。



そんなみゆき見てたら余計に言いにくかった。

ごめんね、みゆき…。



コツコツコツ



そんなことを考えていると背後から誰かの足音が。

足音はだんだん速くなって音が近付いてくる。

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