野獣、時々、王子様。



「いたたたたっ…」


誰よ。
引っ張ったのは。


掴まれた腕。
その腕には…龍が刻まれていた。


「……っ」


「へぇーお前が雄大の女?」


私の上から降ってきた低い声。


…え…?
この人、雄大を知ってる?



おそるおそる顔を上げる。



目の前には綺麗な顔立ちをした男が一人。

金髪でピアスが光る。
< 94 / 214 >

この作品をシェア

pagetop