雪姫炎上
静は烈を引っ張って、シャワー室を出ようとした。
「ちょっと、待て!俺まだ服着てねえよ!」
「そんな事を気にしている場合か!」
「お前は、見慣れてるかも知れないけどなあ、これで廊下歩いたら、通報されるんだよ!」
「あ…」
静はようやく、振り向いた。
「じゃあ、さっさと着ろ。」
めんどくさそうに手を離す。

「へいへい。」
着替えようとして、ふと見ると、静が仁王立ちになって烈を見張っていた。
「出てけよ!」
「見張っていないと、逃げるだろう!」
「逃げねえから、出てけ!見られてたら、着替えにくいだろう!」


静は、「何を今更」とブツブツ呟きながら、シャワー室を出て行った。

「幼馴染ってのも、考え物だな。」
烈はため息をついた。





< 9 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop