鋭く甘い視線の先の獲物




―――19歳…夏…―――




「悠ちゃん。明日から行く温泉旅行、楽しみね。よくお休みとれたわね」


「可愛い桜の為だからな。たまには桜孝行しないと膨れるじゃん」


「だってー」




当時お付き合いしていた彼は5歳年上の、ごく普通のサラリーマンだった。


お付き合いを始めてちょうど一年が経ったので記念にと旅行を計画したのは彼だった。



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