鋭く甘い視線の先の獲物


「…ありがとう」


「嫌、気にすんな」


「私うなされてた?」


「ああ。かなりな」




色男はタバコに火をつけて吹かしながら私をじっと見つめた。


この男は…どこまで私の事を知っているんだろうか…。


全部見透かされてる様な鋭い視線を見つめ返した…。




「過去の男の夢を見てたみたい」


「…そうか」




男は気を利かせてか、それとも興味がないのか…それ以上聞いては来ない。



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