ランク国物語
 「昔話ならいくらでも話しても構わぬぞ?私より年上のお前がいつもいつも…。」
 「やめよ。止めましょう、ね。本題というのは、サザークル国に侵攻しようと思って相談しに着たんだよ。」
 「馬鹿か!?敵の最前線はこちらと比べて固く、最悪の場合第三国が介入してくる恐れもあるんたぞ!どんだけ危険に晒せばすむんだよ!この国を!」
 「この国を大切に思ってる君の気持ちもわかるけれど、守だけではいづれ疲弊して滅ぶだろう。君はその方がいいのかな?」
 「滅ぶとは限らないではないか!」
 「開戦当初我が国は国土の60%を奪われたのはどうしてかな?我々も油断していたのかもしれんが、それからもしばらくぐいぐいとさらに攻められた、それはどうしてかね?」
 「それは…。」
 「反対する意見はないようだね。決まりだね。では、話し合おうか?皆さん。」
 「はぁ。分かった。現在確認が取れているのは、三つ。この城から北東の方へ行った所にあり、三つの中で1番遠い。さらに、山脈の中ほどにあるため。攻略はかなり難しい。二つ目は北の方へ行った所にあり、1番近い。けれどあの暴れ河の水源の湖があるんだが、その湖の真ん中ら辺にあるわけで、ここもかなり攻略しにくい。三つ目は、北西西の方へ行った所にあり、ここに関しては、攻略は簡単だ。だがそこに行くのが難しいかもしれん。大河を渡るか、北の方角の敵の拠点からぐるーと回ってからでしか行けない。見るだけなら我が城リフレント城からでも見ることは可能だけどな行くことは不可能だ。以上が昔と今までに入った情報だ。」
 「ん〜思っていたより複雑だなぁ。」
 「何故だ?簡単だろ。どの城も難攻不落の要塞ばかりだということだろうが。」
 「君がそこまで知っているのに手を出してないことだよ。俺はてっきり…。」
 「負けると分かっている戦などやるわけないだろ!それにここを完璧に仕上げてからでないと、不安でな。」
 「珍しいこともあるもんだ。君が不安を感じるなんて。」
 「うるさい黙れ。お前一人の命と私の部下すべての命では、比べられば後者の方が重いに決まってるだろうが。」
 「あはは…一応一国の王様なんだけどなぁ。」
 「あの時はまだまだ違うだろ。」
 「あの時は…まだ王太子だったんだよね〜。王太子だからって今と差別しないでよ。」
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