極妻真子17才、今日も銀ちゃんに溺愛されてます
これから話す事を覚悟して聞いて欲しい。


真子は眠気が覚めたようだ。


「来月3月14日の襲名披露には、祝いに来てくれる人と、朝田組に殴り込んで来る奴がいるかも知れない。」


仕掛けて来ても、その喧嘩に乗るつもりはない。


真子が怯えていた。


俺はおまえに隠し事はしたくない。



「大丈夫だからそんなに怯えるな。親父の前の代から、朝田組と酒井組はいつも揉めてるが、酒井組も息子が後を継いだから大丈夫だ。」


大丈夫だと自分にも言い聞かせていた。


「念の為、当日警備の人数は増やしてあるから心配するな。真子と約束したろ、俺は絶対何があっても死なないって、真子を守り抜いてみせる。」


真子の為に俺は死ねない。


死ぬ訳にはいかないんだ。


真子を怯えさせたくはないのに、ごめんな真子。


今はこうして抱き締める事しか出来ない俺を、許してほしい。


俺がヤクザでなければ本当に良かったのに。


真子がいなければ俺は生きてる意味もないのだ。


だから、許して欲しい。


ヤクザの俺を。






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