愛羅武勇×総長様Ⅰ
「柚ちゃん、今日は帰ろっか…」
「美憂、あれはっ……」
「大丈夫だよ、大丈夫。だから今日は帰ろ…?」
溢れそうな涙をこらえて、下を向いて歩き出す。柚ちゃんは後ろから、あたしの頭を撫でた。
「美憂、無理しないでね」
柚ちゃんは、何か言いたげな表情で、呟いた。
返事なんて出来なかった。
涙を堪えるだけで、精一杯だったから
何泣いてんの。
あたしは大ちゃんの何でもないんだから。
ただの片思い、だから大ちゃんに彼女がいたって仕方ない。
「…柚ちゃん、明日休みだから泊まりに行ってもいい?」
「あたしが泊まりに行っちゃダメ?」
「大歓迎だよ、来て来て!」
「じゃあ、準備したら美憂の家まで行くから待ってて。」
「うん、また後でね。」
ここからじゃ、あたしの家よりも遠い、柚ちゃんの家。わざわざ来てもらうのが申し訳なかった。
なんか悪いな…あたしのワガママで。
「はぁー……」
1人でいると、自然とため息が出る。
早めに帰ろう。帰って片付けでもして、柚ちゃんを待っていよう。