★バレンタインの奇跡★


視線をカバンから上げた瞬間、溝端君の顔が間近にあると思ったら、彼の唇があたしの唇に触れた。

人生で2度目のキス…

ちゅって軽く音をたてて、彼の唇が離れる。

あたしは突然のことに、呆然としてた。

「ねぇ、まいちゃんのフルネーム教えてよ☆」

イタズラっぽく言う彼に、あたしはただただ質問に答えてた。

「…星野 麻衣佳(まいか)」

「可愛い名前だね☆麻衣佳って呼んでいい?」

頷くコトしか出来ないあたしに、彼はまた優しくあたしの名前を呼ぶと、唇を重ねた。

今度は少し深く、長く。

あたしは、彼のキスを拒めなかった…



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