誰よりもキミを愛してる
出会い

入学式

季節は春。桜がひらひらと舞い降りてくる。



今日は中学校の入学式。
でもあたしはサボった。理由はただめんどくさかったから。親もどうせ来ないし校長の長い話を聞くのも嫌だ。

でも学校には大好きな友達がいる。だから学校だけには行った。行かないと親がいちいちうるさいし。




あたしは今、屋上にいる。固いコンクリートに寝転がって空を見ていた。
雲がゆっくりと流れてゆく。あたしはずっと空を見ていた。



ガチャッ


誰か来た。先生だったら怒られると思い、立ち上がって隠れようとした。


そのときあたしは誰かに声を掛けられた。

「あれ?サボってんの?てか何年?ちなみにオレは1年です!」

あたしを先輩と呼んできた男子生徒は、茶色の髪をしてあまり目立たないピアスをしていた。

「うん・・・めんどくさいから。てか、あたしも1年だけど・・・」

男子生徒はびっくりした顔で言った。
「まじで?大人っぽいから先輩かと思った!オレ、大山圭介!よろしく!!圭介でいいから」

圭介の第一印象はイケメンで優しそうな人。彼女とかいるんだろうなとか勝手に思ってた。

「桜井華琳です!よろしくね!!」
「おう!!華琳!」

あたしは中学最初の友達ができた。


これがあたしと圭介との出会いだった。




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