彼女は悪魔
やっとのことで通学路の半分まできた。
信号を待つ間、少女の瞳は
右から左へ、左から右へ、車を追いかけていた。
「もしかして車見たことない?」
「だから?」
「いや…うん。何でもない。」
『無言』という攻撃で、心が折れそうだった。
「えー…あ!名前とかはないの?」
何も答えなかったが、動き続ける黒い瞳がぴたりと止まった。
「走るぞ。」
「いや、赤だよ!まだあゎ!」
二人は道路に飛び出した。
クラクションを鳴らされながら、止まることなく走りぬけた。
「びっくりしたあー
何で急に…」
がッシャーーン!!!
短くふいた強い風
背後で聞こえた大きな音
青空は言葉もないまま、後ろを振り返った。
電柱にぶつかり、ボンネットがぐしゃぐしゃになった、
黒い煙をあげる白い自動車。
事故が起きたらしい。
近くの車が止まり、携帯電話を持った人が出てきた。
呆然と立ち尽くす青空の腕を少女が軽く引っ張った。
「行くぞ。」
「まって…あれ……」
驚きだけの表情が強張りだした。
青空の目にはいってしまったのは、
通学途中によく見る小学生の黄色い帽子と
アスファルトに染み込む真っ赤な血だった。
信号を待つ間、少女の瞳は
右から左へ、左から右へ、車を追いかけていた。
「もしかして車見たことない?」
「だから?」
「いや…うん。何でもない。」
『無言』という攻撃で、心が折れそうだった。
「えー…あ!名前とかはないの?」
何も答えなかったが、動き続ける黒い瞳がぴたりと止まった。
「走るぞ。」
「いや、赤だよ!まだあゎ!」
二人は道路に飛び出した。
クラクションを鳴らされながら、止まることなく走りぬけた。
「びっくりしたあー
何で急に…」
がッシャーーン!!!
短くふいた強い風
背後で聞こえた大きな音
青空は言葉もないまま、後ろを振り返った。
電柱にぶつかり、ボンネットがぐしゃぐしゃになった、
黒い煙をあげる白い自動車。
事故が起きたらしい。
近くの車が止まり、携帯電話を持った人が出てきた。
呆然と立ち尽くす青空の腕を少女が軽く引っ張った。
「行くぞ。」
「まって…あれ……」
驚きだけの表情が強張りだした。
青空の目にはいってしまったのは、
通学途中によく見る小学生の黄色い帽子と
アスファルトに染み込む真っ赤な血だった。