卒業まで




「よー、由香!!何考え込んでんだよ」



「わッ」



後ろから声を掛けたのは 啓だった。






 あぁ... ほんと、喋れるだけで幸せだ。




「な、何??何か用??」



「それは無いだろ...せっかく、卒業の思い出として



遊園地にでも誘おうと思ったと言うのに......」



「え、嘘ッ?!マジィ?!」



沙耶が騒ぐ。顔が笑ってるよ、顔が!



「マジだよ、沙耶も彼氏連れて行こうぜ」



ヤバヤバヤバ、マジで?!



「.....うん、イイけど」



"イイけど" じゃ無い。



めっちゃ行きたい。
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