【完】スマイリー☆症候群
……のも、どうやら奴には一切通用しなかったらしく。
――ガチャッ。
私と笑佳の前を過ぎる黒い影。
突然動き出した彼が何をしだすかと思えば、それは私達が最も恐れていたことで。
「ちょ、何やってんの亮介!」
何の躊躇もなく鍵穴に針金を入れ、真剣な目をして侵入を試みようとする亮介に、私は大きく声を上げる。
「あと少しだ。あと少しで……開く!」
「ねえ、今ならまだ間に合うよ。だから、やめよう? 植木くん!」
そんな笑佳の声からは、不安と緊張が伝わってくる。
これ、ホントに大丈夫なの!?