【完】スマイリー☆症候群



「清水くん!」


笑佳は突然口を開いたかと思うと、瞳を潤ませて吐き出す。


「私、清水くんに何かあったんじゃないかって、すっごく心配だった。だから、理由がわかって本当に良かったよ……」


真っ直ぐな、愛らしい、大きな瞳。


「馬鹿清水。こんなにあんたのこと心配してくれる可愛い子、ほっといていいの? 明日からは、ちゃんと学校来るのよ」


私が微笑むと、清水は再びキラリと涙を浮かべ、「ありがとなぁ〜!」と声を上げる。更には、目の前にいた笑佳を、ギュッと抱き締めた。

勿論、笑佳はこれにもなく全身真っ赤で。

そんな直立不動な笑佳を見て、可愛いなーなんて思ってみたり。

初々しい2人に気付かれないように、私はクスリと笑みを零した。


――――……


次の日、昨日のことが嘘だったように、亮介と元気よく教室に現れた清水。

これにて、IMU捜査団、任務完了!

なんてね。
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