一方通行ラヴ




「…わぁ…」






あたしは家にも戻ることができず


近くの海にきた


穏やかな波で


ひそひそと音がよけい悲しかった






『…ざぁ…』






波のひく音が静かに聞こえた








「…うぅ…ッ」







あたしの目からは戻ったはずの涙が


またとめどなくあふれた







「…うわぁぁ…ん」






誰もいない海であたしは大声で泣いた





別れたく…なかった





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