あ い た く
指先に触れた髪の毛が余りにもサラサラしていて"ドキリ"としてしまった
「甘い香りがすると思ったらコレだったんですね」
心臓の音が聞こえないように言葉を紡ぐ
「あっこっちにも」
髪の毛についた薄ピンク色の花を取る間
彼はただ黙って俯いていた
「これで最後かな…」
この言葉を合図に彼の視線が足元から上がり
―――視線が絡んだ
あ…この人の瞳
ミントグリーンだぁ
澄んだビー玉みたいな瞳から視線を逸らせないでいた