ビタースイート・キス
どんなに背伸びしたところで、一生追いつく事のない歳の差。

それはどんなに願ったところで、一日たりとも縮む事はない。


せめて制服を脱いだなら、オンナとして見て貰えるのかな……?


「あぁ、それと」

思い出したかのように呟かれた、低い声。

「それと?」

あたしが鸚鵡(おうむ)返しをすれば、先生は腰を屈める。


覗き込まれ、交わる視線。

それでもあたしを見下ろす形となる先生は、にやりと笑って。

「オンナだから駄目」

その一句だけだと男尊女卑とも取れる言葉を発すると、未だ熱を持たぬ煙草を啣え、あたしの後頭部を大きな掌で包んで。
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