私の風

本業

「おはよー。」

「おはよー。」


毎朝恒例の
光景が広がる。


「沙鵺ちゃん。おはよう。」

「あ。おはよう、桜(さくら)。」


話しかけて
きたのは、
私の友達の桜。

小学校も
一緒だった。

ちょっと内気な
女の子って感じの
女の子。


「なんか、今日の沙鵺ちゃん疲れた顔してる。」

「まじ?いやー…今日5時起きだから…。」

「5時?!どうしたの?
テストでもあったっけ??」

慌てた顔して
私を見てる。

「あぁ。ごめん!そうじゃなくて…」

「おっはよー!!お二人さん!」

話が途切れる。

「美奈(みな)!遅いよー。遅刻だよ。」

「寝坊したー。
なんか寒いとやっぱり駄目だね。」

夏も似たようなこと
言ってた気が…。


あ。彼女は美奈。
こっちも私の友達。

この子は
テンション高め。
性格も明っるい!

それに、
すごくお洒落だし、
スタイルもいい。
かっこいい感じかなー。


桜も美奈も
大好き!


私と桜と美奈。
いつもこの3人で
行動してる。


「ってか何か今しゃべってなかった?」

分かってて
会話遮ったんかい。


って突っ込みは
無しにして、

「今ね、沙鵺ちゃんが朝5時に起きた理由を聞いてたの。」

「ごごご5時?!」

美奈が
目を丸くする。

「ぎりぎりにいつも起きてる沙鵺が?!」

おっしゃる通りです。



私はいつも
間に合う
ギリギリの時間まで

寝てるタイプの
人間なんです。



「何でか詳しく聞かせてもらおうか!」


なぜか美奈が
偉そうに
腕組までして
見下す。








風が
窓を軽くたたく
音が聞こえた。
< 46 / 99 >

この作品をシェア

pagetop