海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜
「そういえばさ夏、さっきコートに金髪の男の子が居たんだけど…知らない?」
あたしの問いかけに、夏は首をかしげた。
「さあ…もうテニス部の奴は俺で最後だったから」
「そっかあ」
曖昧に返事はしたものの、疑問は残る。
夏が知らないなら、この学校の生徒じゃないのかなぁ…いや、そんなわけないか。
だったらこんな時間にこんな場所に居ないもんな。
あたしは『まあ、いっか』と心の中で自分なりに問題を片付けておいた。