まほろば【古代編】
私は偵察など何の役にも立たないと思っていたが、これは少し慎重に行動しないといけないと思い始めていた。

襲い来る妖を何とか交わしながら、隣国との境界まで来た。

そこで初めて、私は現状の深刻さを身にしみて感じた。

一番近い隣国は確かに小さな国ではあった。

しかし、それでもそれなりの軍備も整えており、我々も脅威を感じるほどの力を持っていた。

我が国の最大の敵はクナコクであるが、他の国々にも常に注意を払っているはずだった。

今、目の前に広がるこの国はどうだろうか?

いつのまにこんなに荒廃してしまっていたのだろうか?
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