まほろば【古代編】
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この国は、大小いくつかの集落が集まって形成されている。

それぞれの集落はカムナキと言われる特殊な能力を持った人物によって治められていた。

カムナキの能力を持つ人間自体のこともそのままカムナキと呼び、側近かある階級以上の民でもない限りその人物を名前で呼ぶことはまずなかった。

そして、最も強力なカムナキを持つ人物がこの国の長となり国全体を治めることとなる。

カムナキの能力は誰もが持っているものではない。

だから、その力を持つ人間はこの国では大いなる権力を持ち、人々からは敬意を払われる。

カムナキの能力というのは、生まれた瞬間から発揮されると言われている。

それゆえ子供が産まれると、ある儀式が行われ子供たちは二つに大別されてしまう。
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