【完】不良な君の甘い蜜

そんなの関係ねーし。




シャワーを浴びて着替えたら、慣れない海水浴のせいか、疲れが来て眠ってしまった。



その眠りの中で、私は、悲しい悲しい夢を見た。



『八重、お前、あのヤエちゃんやったとやな。…つか、マジ無理なんだけど。ないわー。』



気が付けば暗闇の中、何故か私もミツも何も身に纏っていない状態で、ミツに放たれた冷たい言葉。



『待ってよミツ!置いてかないで………いやっ!』



背中を向けて去って行くミツを私は必死で追い掛ける。



けど、走れど走れど、ミツの背中には到底追いつけなくて、いつの間にか、色のない世界には、私一人、ぽつん、と取り残された。
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