P O C H I〜キミとボク〜
梨華という電子文字がチカチカと画面に点滅する。
 
 
「もしもし?」
 
「美月ーっ!元気してるー?」
 
テンション高めな声で梨華が話す。
 
「別にー。どうかした?」 
「あのねっ今日クリスマスじゃん!でもあんた一人で寂しくクリスマス過ごしてるだろうから元気付けてあげようと思って!」
 
「別に寂しくないよー。ほんとは自慢したいだけでしょ?裕司くんとラブラブしてますかぁ?」
 
「ばれたぁ?きゃー!もうめっちゃラブラブしてますっ!裕司君クリスマスプレゼント何くれたと思う?シャネルのバッグだょー!さすが金持ちは違うよねー!」
 
梨華は一人でペラペラと話す…去年まで彼氏いない者同士クリスマスを一緒に過ごした仲なのに…笑 今年になって彼氏ゲットしちゃってさ… 
なんか寂しいような虚しいような…
 
 
「もう切ってもいい?」
 
うんざりしながら返事をする。
 
「えぇー。まだ話したい事あるのになぁ。今日は裕司君と初エッチの予感…キャー!」 
耳が痛くなりそうな声で梨華は叫ぶ。
 
「………」
 
「美月も早く彼氏つくりなよ!愛も絵理子もみんな彼氏ゲットしたんだから!あんた顔可愛いしモテるのに…告られても断ってばっかだから彼氏できないんだよ。」 
「別に彼氏とかほしくないし。てか男嫌いだし。」
 
そう…私は男が嫌いだった…今まで何度もいろんな男に告白されてきた…
 
これを言ったら最低かもしれないけど…正直どーでも良かったしね…。
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