溺れた愛のシルシ
もう、死ぬのかなあたし...。
ガサガサ――――――――――――――
「...っえ?!」
暗闇の中にかすかに聞こえる
木の葉を揺らすような音・・・・。
まさか…ゆう、れ...いなんかじゃ…?
「間に合ったぁ…。」
「へ…?」
誰かの声がして、あたしはとっさに振り向いた。
するとそこには見たことのない男の子が安心したように笑って立っていた。
「生きてて良かった。」
彼がそうつぶやくと同時にあたしはパタンと倒れてしまった。