ヴァンパイアと人魚姫
歌の方へ向かうとそこには1人の人魚がいた。

俺は一目ですぐにあの女の人の娘だってわかった。


人魚は、女の人とは違い目は青く髪は金髪だったが、ハッキリとした顔立ちをしていた。


そして何より、あの人と同じ歌を歌っていたんだ。


歌声は、優しく通る声をしていて、女の人と声も似ていた。


「ねえ。どうして泣いているの?」


人魚が心配そうに俺の方をみてきた。


「人間は餌でしかないんだ…」

俺はただそう言う事しかできなかった。


それを見て人魚は、1つの真珠を渡してきた。


「これあげるから、元気出して。」


そう言いながら俺に微笑んできた。


(この人魚と話がしたい…)


そう思っていたが、俺に関わった事であの人の用にされてしまうかもしれない…


俺は、人魚にお礼を言って直ぐにその場を離れた。
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