新月の夜
夏の日の経験
麻友美は18さい。高校を卒業して、短大に行きつつ、夜は路上ライブをしている。

「暗いな…。新月だ。満月なら月が映えてきれいなのになぁ〜。」

麻友美は呟く。すると、

「中学生は早く帰りな。夜は危ないぞ。」

いきなり男が話し掛けてくる。麻友美はムスッと、

「失礼な人ね。私はもうすぐ19よ!」

男は、

「は?タメ?嘘つくな。お兄ちゃんが送ってやるから。」
「は?送るって?そういって、襲うんじゃないでしょうね。」
「オレはロリコンじゃねぇ。中学生襲うほど飢えてない。」
「ふざけんじゃないわよ。中学生呼ばわりして。」
「ちびは黙ってろ!」

男は麻友美を持ち上げる。

「離しなさい!警察呼ぶわよ。」

麻友美は暴れる。

ムニッ。

男に麻友美の胸が当たる。

「胸…!?」

麻友美は胸を押さえて、

「エッチ!」

麻友美のポケットから身分証が。

「〇〇年生まれ!?チビ…マジでタメなのか、」
「だから言ってるでしょ!」

男は赤くなり
(…!?)

「ごめん!」

と手を合わせて謝る。

「最低男!信じられない!」


男は居座る。

「何よ!」

麻友美はムスッ。

「歌、聞かせて?」
「はぁ?ふざけないでよ。」
「…怒るとブサイクだなぁ。その性格じゃ誰も見てくれないぞ。」
「…わかったわよ。歌うわ!」


歌う♪

麻友美の声は美しい。聞き惚れる。

「どうよ?」

男は意地張って、

「チ〜ビ!」

ムスッ、

殴る。

「もう来ないで!」

追っ払う。


次の日もその次も、見に来る。

「よ、チビちゃん。」
「何で来るのよ!」
「オレ暇人だし。」
「暇人は家にいたら!煩わしい。」
「ありがとう☆」
「誉めてない!大っキライ!!」


それから数日後、事件は起きる。
麻友美はいつもの所にいた。

「お姉さん一人?」

男達。麻友美は危険を感じて。

「…私はあなた達とは…。」
「いいだろ。」
「…いや!」

連れて行かれる。


カラ…ン。

ピアスが落ちる。



それからすぐ、男が来る。

「あれ?いない。」
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