新月の夜
(3時)

出る。

「…もしもし?」
「…麻友美さん?このような時間にすいません。絢美の兄の亜希です。」
「…お兄さん!?」
「あなたなら悠太くんの家の呪いの話を詳しく知ってると思いまして。」
「…少しなら。本家の長男の3人目の男の子は必ず死が訪れれ。長男には継がれる。と聞きました。」
「…絢美の昨日の疑問、思い出しました。私の母は、私、あつき、絢美を身ごもった時に同じような夢を見たらしいのです。」
「え?」
「扉が解かれた話。私が1才であつきが3か月くらいの時に、母は悠太くんの母親に出会いました。」
「…え?」
「お父さんが言ってたでしょう。母同志の関係を。私はすぐになつきました。惹かれるように。私は、たまに会いに来る大好きな人に甘えていました。」
「…悠のお母さん。」
「はい。思い出した今の感想は、悠太くんを女の人にさせた。カオのつくりが全て同じ。」
「それを何故私に話して…。」
「あなたじゃなければいけない。絢美やあつきは眠っています。あなたに最初に話しました。あの不思議な言葉。女の呪いはやわらいだ。確率は五分。…私があの人のお腹をさすった時に感じた声。扉を解かれた時と同じ声。きっっとそれが真実ならば、呪いを解けるかも知れません。」
「3人揃えばですか?」
「かもしれない段階です、どのようにしたらかもわかりませんが…。」
「試して悪いことではなさそうです。」「間違っていたら、私が自信過剰なほら吹きなだけです。弟や妹を悪くさせたくない。ですから相談しない。」
「私は支持します。3人が揃って、悠のお父さんに出会った。きっとそれは運命。きっと神様はそこまで過酷にしない。助ける術を与えると思います。揃えたのも運命。過去の出会いにも運命だと思います。」
「よかった。直接本人と話したら、信じてもらえないでしょう。といいましても今連絡していると知れば嫉妬するでしょうね。まだまだ子供ですねぇ。次男坊らしい。」
「…お兄さんこそ次男坊…。」
「そうですよ。弟や妹の手本にならないといけない。同じ次男坊としてかわいいですよ。それに、妹がすごく大好きなあなたも。彼がまだ見つけてなくて、私が見つけていたら、プロポーズしてたかもしれません。」
「…え?」
「彼からは奪いませんよ。私は悠太くん好きですから。それに、あなたの悠太くんへのキ
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