新月の夜
…。」
「身長は?」
「…185くらいです。」


外で4人が聞いている。

「積極的に行けばいいのに。」
「初々しい☆」
「兄さん…やるなあ。押し倒したりしたら許さないですよ。」
「祐はそんなことしない。純粋な弟です。」
「…それはどうかな。」

麻友美はあつきを殴って、

「純粋なの。」
「奴とは違って?」
「比べものにならない。あいつはわがままよ。」

亜希は、

「彼はいい人ですよ。」
「…あさみさんに流された?」
「…そんなことではないですけど。」

史奈は、

「まさか彼氏って…。」

あつきは、

「言ってなかった?」
「知らない。」
「……。」

麻友美は無言。


絢美と祐貴は、緊張してなかなか進まない。そこへ、

”コソコソ…音。”

クモが糸をたらしておりてくる。

「きやっ、クモ!?」

絢美は祐貴に抱き着く。祐貴は赤面。祐貴は優しく、

「大丈夫ですよ。」

ティッシュで掴んで、窓を少し開け、クモのみ捨てる。
絢美は祐貴に抱き着いたまま離れない。

「…ごめんね。」

祐貴は絢美を優しく抱き寄せる。
祐貴の心臓の鼓動。

「ドキドキしてるね。」
「…はい。」
「かわいい…落ち着くかも。このままいさせて。」


「長〜い。」
「きやっ。いい感じ。」
「…少し複雑。」
「姫のためです。」


絢美は、

「本当心地いい。ねぇ、少しいいかな。」
「え?」
「目をつむって?」
「え?」

絢美は祐貴にキスをする。動揺して真っ赤になる祐貴。絢美は、

「キスしたくなっちゃった。」
「……。」
「好きなの。本当は破裂しそうなくらいドキドキしてるのに。離したくない。」

伝わる鼓動。

「あなたが欲しい。」
「え…。」
「…キスして?甘えたい。」
「僕なんか…普通だし…ayaさんは遠くて…。」
「絢美って呼んで?ダメ?」
「絢…美さん。」

キス。

「嬉しい。」

絢美は言う。

「…あの。」

祐貴はおどおど。絢美は、

「大好きです。」

キス。

絢美は震えている。祐貴は手を絢美の肩に回し、応える。


「きゃっ…キス。」
「絢ちゃ
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