新月の夜
弱くなれない。強がって。本当は動けないくらい。雨が土砂降り。服が透ける。見られるのが嫌だった。服は乾かしていた。お互いタオルで隠して。恥ずかしい。タオルで包まれた好きな女の身体。我慢。大切にしたい。気持ちを言葉でごまかして、恥ずかしいからお風呂に入ろうとした。お礼したい。背中を流す。ドキドキしたよ。後ろに彼女がいる。男達を思い出した。許さない。イライラして、麻友にキスをした。頭が真っ白になった。かすかに覚えている記憶。オレは麻友を押し倒していた。あいつの鼓動が聞こえる。欲しい。彼女が欲しい。全て!気付いたら麻友は倒れていた。周りには麻友の血。そして飛び散った、オレの精子。全て悟った。キスして、ベッドへ運んだ。麻友にセックスの記憶はなかった。罪悪感を隠し切れないオレは何とかごまかした。麻友はむっとしてたよ。かわいい。相変わらず麻友はオレを嫌っていた。何で来るの?ムカムカしてた。それでも会いたかった。つけれなかった。抑え切れなかった。」
「なら、何故その教訓が活かされなかった。二度も避妊しないなんて限らない。」
「…嫉妬だよ。オレは嫉妬深いから。目覚めたよ。自覚してる。オレの友達が触れただけでイライラして、ムリヤリ抱くんだから。言ってなかった?オレの嫉妬深さ。」
「…言ってました。」
「弟のあなたには嫉妬しないよ。仲良いのは知ってるし。あなたのピアスを大切にしてること。」
「姉さんの男とは認めたくないけど姉さんはあなたを求めてる。だから、姉さんを捨てないで欲しい。姉さんは美しくなった。あなたの影響さ。正直だ。姉さんからあなたを奪えないよ。」


麻友美は歌番組に出る。素性を隠して。絢美にフォローされて。麻友美の広音域の美声は魅力させる。見事首位を獲得し、麻友美の謎と凄さもあり、ミリオンヒット。それでも麻友美は普通に短大に行ける。公表してないし、知ってるのは大学で3人と麻友美の弟祐貴、短大で沙織と美里とごく一部。
大学で麻友美(変装)がかわいいと話題になる。悠太はイライラ。誠治たちは、

「お坊ちゃんご乱心。またまた嫉妬だよ。」
「…うるさい。」
「信じたら?浮つくようには見えないよ。」
「わかってる。でもイライラする。」
「嫉妬深いと嫌われるよ。」


「何!」

悠太は麻友美をイライラすると抱く。麻友美は、

「またやきもち
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