報復サイト~正義の死(バツ)を~
  

 散々少女たちは、いたぶり濡れネズミのようになった少女の制服を切り始めた。


『やめてっ!』


 少女が、泣いて訴えても誰も助けてはくれない。


『あはははっ!』


『きったなぁーい!』


『ホントー!』


 少女たちは、楽しそうに言う。ずぶ濡れの少女は、泣き崩れていた。


『またね。』


『また明日ね。』


 少女たちは、笑いながら去って行く。

 残された少女は、フラつきながら立ち上がって教室に向かう。
 少女がゆっくりと上を向く。

 愛未は、生唾を飲む。


『苦しい死ぬよりも…哀しい犬死にするよりも…。』


  
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