恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「お爺さん具合良くないの?」

「もう、結構な年だからなぁ。ま、手伝えば小遣いくれるっつーし、腕も盗めて一石二鳥だろ?」

「…こんな美味しいミルクティ、当麻くんにいれられるのかなぁ。信じられな~い」

「うるせっ。今まだ修行中だ」

当麻くんは目を細め、私のこめかみに軽く拳を突きつけた。




お店の壁はレンガでできていて、埃をかぶったオーディオセットが飾ってある。

このお店…ボロいというか、お掃除が行き届いてないなぁ。

味はいいのにちょっと埃っぽい。

「げほっ」



お掃除してあげようか…って思ってると、ミルクティが喉に引っかかる。

「大丈夫か?…あ、タバコ大丈夫?」

お客さんが来た後、お爺さんはタバコの火を消したんだけど、店内はまだ煙がくすぶっている。

「うん…」

曖昧な返事をしたからか、当麻くんは私の手を引っ張り椅子から立たせる。

「二階上がろーぜ」

「…え、仕事はぁ?」

「キューケイ入りまぁす」

当麻くん片目をつむり、私にウィンクをした。

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