恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
家に帰り、お兄ちゃんの部屋の戸を叩く。
「お兄ちゃん、入っていい~?」
「おう、入れよ。どした?当麻、大変だな。しばらく入院だってな…」
お兄ちゃんの部屋に入ると、ギターの練習をしている所だった。
最近、ギターにはまりだしたんだとか。
バイクで走りまわるよりかは、大分いいよね。
「当麻くんの所に…ケンカ相手の親が文句言いに来てたんだ。バイクで轢いたとか…って」
私がそこまで言うと、お兄ちゃんは顔色を変えた。
「そうか…聞いたんだな」
…え?
「まぁ…あいつカッとなると、たまにとんでもねー事やるからな。まぁ今回のは証拠もねぇし、みんなうまく逃げたから…さぁ」
「ちょっと。どういう事?」
「へ?当麻がバイクであいつらに向かってった事、全部聞いたんだろ?
しっかしいくらなんでもやり過ぎだよな?怖ぇーよアイツ見てると。自暴自棄になりすぎてるっつーか…」
当麻くん…
家でバイク転かして下敷きになったみたいな事言ってたけど…違うんだ。
バイクで…向かったって、そんな事したら…
どうなるかって事ぐらい、わからないのかな。