恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「…当麻くん。私、さっき」

天ちゃん先輩とのキス…きっと見られてたよね。

そんなに長いキスじゃなかったはずだけど、唇が触れたのは事実。



当麻くんは私の肩に手を置くと、片膝を立てる。

「悪い。肩貸して」

「あ、うん。しっかり掴まっててね」

二人でゆっくり立ち上がり、当麻くんは松葉杖を床から取り上げる。




「あの…。当麻くん」

「ん…。見てねーから」

「えっ?」

「何も見てねーから。

だから…さやも、天から…何も聞かなかった事にしてくれよ」





当麻くんはそう言うと、


振り返る事なく…








一人で病室へ

戻ってしまった。








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