君を僕の好きにさせて貰います(短編)
君が望むこと


ベッドの上にゴロリと横になってベッドの下のチェストにお茶を二人分並べる苺を見た。

私と苺は幼なじみ。

らしいけど、5歳の時に苺が海外に行ってしまって最近日本に帰ってきた。

10年も会ってなくて微かな記憶に過ぎないのに

『幼なじみだからよろしくしてやって』ってそれは無理難題にも程がある。

なんて思ってたんだけど1週間も一緒にいたらこの苺の部屋がくつろげる空間になっていた。


「今日もゆっくりしていってねマカ」

ホクホクとティーカップからお茶の湯気があがって湯気の向こうの苺を曇らせる。


「うん。ありがとうございます」

お礼をいってベッドから下りて苺の向かい側に座る。

「苺ってどこの高校行くの?」

「え?」


私も苺もティーカップを持ちながら首を傾げた。




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