ミックスラブルス

新しいライバル・水村との遭遇

三日後の日曜日、俺は今部活の練習試合で神山テニスコートに来ている。今日の相手はランクが輝龍高校より少し上の聖城高校だ。だから、強いやつらと戦えるとわくわくしながら俺は試合前のアップをしていた。

「全員集合してくれ」

「はい」

顧問の上島先生が大声で俺たち部員を集めた。

「言わなくても分かっていると思うが今日の相手は聖城高校だ。ランク的には俺たちより上だが頑張れば十分に勝てる相手だから最後まで諦めずに挑め、聖城高校の奴らに一泡吹かせてやれ」

「はい」

上島先生はそう言って部の士気を高めた。

「今日もお互い頑張ろうな、龍」

「あぁ、そうだな」

俺が先生の話を聞いた後に自分の荷物のある場所に向かおうとした時に光輝が後ろから話しかけてきた。俺は試合に集中していたために後ろを振り返らずに答えた。そして俺はそのまま自分の荷物のある場所に向かった。

「ねぇ高畑くん、今日はお互い全力で頑張ろうね」

「そうだね、お互い全力で頑張ろう花原さん」

俺が試合に準備をしていると花原さんが話しかけてきた。俺は試合に集中していたがなぜか花原さんに話しかけられるとすごく嬉しかった。

「ねぇ高畑くん、リバースサーブの調子はどう?」

「あぁ、今日使ってみてどのくらい打てるようになったか見てみるよ」

「そうだね、練習で打てても試合で打てなきゃ意味ないもんね」

「そうだな、確かに試合で使えないサーブを練習しても意味ないな」

「うん、でも大丈夫だよ、高畑くんなら打てるよ・・きっと」

「ありがとう花原さん、そう言ってもらえるとなんだか何でも出来る気がしてくるよ」

「そんな、何でも出来るなんてそんなことないよ、私はただ高畑くんを勇気付けようと思って、というか一緒に練習してたんだからある程度は分かってるつもりだったから」

「わかってるよ、ありがとう俺のこと気にしてくれて」

「うん」

花原さんは俺が言ったことが嬉しかったのか恥ずかしかったのかどっちなのか分からないけど、ほほが赤くなりながらうつむいて俺と目を合わそうとしなかった。だけど俺は花原さんに気にされているのを知ってすごく嬉しかった。

「おい高畑、3番コートに入って試合をして来い」

「はい」

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