甘いニオイと先生のキス
先生はフェンスに背を向けたまま座り込み、タバコに火をつけた


薄い唇から白い煙がフワリと空に上る


ハァ…


溜め息と白い煙が同時に出た


「先生!ありがとうございます。こんな私のこと、考えてくれて…」


すると先生は顔を上げて、私を隣に座るような合図


私はドキドキしながら先生の隣に座った


「ホイ」


先生が私にガムをくれる


「すみません…」


「いいから食え」


カサッ


私はガムを口にした


グリーンミントの味





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