先生なんて言わせない
エピローグ

鏡を見て、念入りに身だしなみを整えてから、家を出た。



空を見上げると、雲ひとつない真っ青な空が広がっていた。


まさに、一年のしめくくりにふさわしい。



「修了式日和だぁ」


「本当にね」



まさか返事がくるとは思わず、勢いよく振り返るとそこには鷹井くんが立っていた。



「な、何で?」


鷹井くんの家はこの辺りじゃないのに。


だってここは、まだあたしの地元だよ。



「最後くらい一緒に行きたくて待ってたんだ」


最後、と言われて胸がズキンと痛くなった。



今日は修了式。


一年最後の日。



でも、ただそれだけではなくて友達としても最後だと言われているかのようだった。



鷹井くんをふってしまったわけだし、仕方ないのかもしれないけど…。

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